メレノート

♪Lei Haliʻa[レイ・ハリア]

この記事は、フラソングのハワイ語詞を自分で理解したい方向けです。解読のためのヒントが得られます。

1.ひとこと解説

♪ヘ・ア〜フ・アオ・ラニフリ〜♪
という歌い出しで、ヌウアヌとその周辺の峰の姿を、そこにある雲や植物の景色と絡めて、奥深いメッセージを伝えるメレ。

だいすけ

メレの基本情報を確認していきましょう。

2.アーティストは?

レコーディングしたのは、ケアリイ・レイシェル。

Kealiʻi Reichel
ケアリイ・レイシェル

アルバム『Lei Haliʻa』(1995) に収録。

3.歌詞

Lei Haliʻa
(作者:Puakea Nogelmeire)

He ahu aʻo Lanihuli
No ka noe o Nuʻuanu
Nuʻalia i ka pōʻai pali
I ka pā iki mai o ke Kona ē

Hui:
He ʻohu i ka lei haliʻa
ʻAla māpu i ke anuhea
Hea mai i ke aumoe
Moemoeā, moe mālie i ka poli ē

Luhiehu ka lau o ka palai
Pāpālua i ke kilihuna
Kilihea ka liko ʻāhihi
Hīhīmanu, hihipeʻa me ka maile ē

ʻAuamo ʻo Konahuanui
I ke ao hākumakuma
Kū māhiehie Kilohana
Ua pō i ke ʻala hīnano ē

– Lei Haliʻa / Kealiʻi Reichel

4.作者は?

Puakea Nogelmeire
プアケア・ノーゲルマイヤー

5.解読のポイントは?

解読の難易度

このメレが表現している情景が、どのくらい具体的にイメージできるかがポイント。ぼく自身、峰の姿や位置関係、雲のかかり方を知る前と後ではまったく理解度が変わりました。自然の景色に人の心の状態を重ねる繊細なメレなのです。

言葉数:ボキャブラリー41語とやや少なめなので+0.5

言葉の難しさ:ボキャブラリーの3割ほどが、頻出度低い、辞書が必要な言葉なので+1

補足情報:渓谷と峰の地理的知識、植物の知識がないと具体的にイメージできないのと、隠喩表現のメッセージを読み取る必要があるので+1

ということで解読の難易度は3.5

ぜひ自分で解読に挑戦してみましょう。

このメレの歌詞をしっかり理解したいあなたは、会員限定のオンデマンド講座でまずは基本文法の知識を身につけて、さらにメレ解読講座でより深く学んでくださいね。

“踊らない”フラ教室会員の方は   
ライブラリーから講座へアクセスできます。

6.キーワードをチェックしよう

だいすけ

ではこのメレのキーワード(特定の名前)をチェックしましょう。

地名

このメレにはオアフ島の地名が四つ出てきます。

Lanihuli
ラニフリ

オアフ島ヌウアヌ・パリの西にある峰の名前

Nuʻuanu
ヌウアヌ

オアフ島ホノルルの渓谷の名前

Konahuanui
コナフアヌイ

ヌウアヌ・パリの高台にあるコオラウ山脈の頂の名前

Kilohana
キロハナ

オアフ島ホノルルのカリヒ渓谷の頂

固有名詞・人名

このメレには固有名詞がひとつ出てきます。

Kona
コナ

【固有名詞】南風の名前

動植物

このメレには動植の名前が四つ出てきます。

palai
パライ

【植物】シダの名前。パラパライともいう。

ʻāhihi
アヒヒ

【植物】フトモモ科のオアフ島固有種

maile
マイレ

【植物】ツルニチソウの一種の低木

hīnano
ヒナノ

【植物】パンダナス(ハラ)の木に咲く花

だいすけ

このメレに紡がれているのは
「花の言葉」41語
「糸の言葉」12語

「花の言葉」と「糸の言葉」ってなに?
…と思った方は次の項目へ。

7.花の言葉と糸の言葉とは?

「ハワイの歌は言葉を紡いだレイ」だとハワイの人は言います。
メレの中には大きく分けて2種類の言葉があります。レイにたとえるなら、「花の言葉」と「糸の言葉」です。

「花の言葉」は、単体で意味を持って存在できる語。品詞でいうなら名詞、動詞、形容詞、副詞です。

「糸の言葉」は、歌詞を構成する文や句を作るために「花の言葉」をつなげる役割をする語です。品詞でいうなら前置詞、接続詞、冠詞などです。歌詞の構成要素としてあらゆる歌に繰り返し現れますが、その役割を知ってしまえばいちいち調べる必要はない言葉たちです。

フラソングのハワイ語は、言葉の種類を見分けることができると解読が簡単になります。
YouTubeでも語っていますので、ぜひ観てね。

「独学ではむずかしい!」という方は、まずはオンライン講座で基本をざっくり学んでしまうのがオススメです。
なかなか日程が合わない方はオンデマンド講座でも学べます。