フラ・ナビゲーターよしみだいすけがフラダンサーに贈るメレ・ノート。ハワイ語で歌われるフラソング「メレ」の歌詞と訳詞、補足情報をまとめていきます。
今日のメレは『Kū Haʻaheo E Kuʻu Hawaiʻi』(クー・ハアヘオ・エ・クウ・ハワイ)です。
♪ク~・ハアヘ~オ~・エ・クウ・ハヴァイイ~♪
という歌い出しで、有名ミュージシャンやクムフラなどのハワイアン・アーティストが一同に介するミュージック・ビデオとして2019年9月上旬に公開されたメレ。
マウナケア山頂を巨大天体望遠鏡施設建設による聖地冒涜と環境破壊から護る、プロテクト・マウナケア運動のプロテスト・ソング。
参加アーティスト
Hinaleimoana Wong feat. Nā Leo Aloha ʻĀina
(ヒナレイモアナ・ウォン feat. ナー・レオ・アロハ・アイナ)
最初にボーカル・ソロをとるのが
ヒナレイモアナ・ウォンです。
ナー・レオ・アロハ・アイナという名で参加しているのは、
- レフア・カリマ
- マヌ・ボイド
- ロバート・カジメロ
- スター・カラヒキ
- ジョシュ・タトフィ
- ロビ・カハカラウ
- ホク・ズッターマイスター
- チャド・タカツギ
- ケアオ・コスタ
- ナタリー&イオラニ・カマウウ
- スノーバード・ベント
- デル・ビーズリー
- エイミー・ハナイアリイ
- ケアリイ・レイシェル
(ボーカル・ソロの登場順)
ほか。
歌詞&訳詞
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クー・ハアヘオ・エ・クウ・ハワイ 荒れる波に打たれ海に浮かぶハワイ あなた達はどこに、勇敢なケアヴェの戦士たち 誇り高く立つ我がハワイ 前進しよう子弟たち、苦水を飲まされても レイを胸に我らアロハを受け継ぐ者たち |
歌詞の中のキーワード
ハワイ語の歌の意味を知るために最初にチェックしたいのは、歌の中のキーワード。
地名・人名・固有名詞や植物・動物の名前を探します。
地名
このメレには地名が1つ出てきます。
人名
このメレには人名が6つ出てきます。
①Haumea(ハウメア) とは?
大地の母神。
父神ワケアの妻パパの別名のひとつ。
ペレの母とされる。
②Keawe(ケアヴェ)とは?
古代ハワイ島の首長
③Kamalālāwalu(カマララワル)とは?
古代マウイ島の首長
④Kākuhihewa(カクヒヘワ)とは?
古代(15世紀)オアフ島を統治した王
⑤Manokalanipō(マノカラニポ)とは?
古代(15世紀)カウアイ島を統治した王
⑥Kahelelani(カヘレラニ)とは?
古代ニイハウ島を治めた王
植物
植物が1つ出てきます。
和名はハワイアン・ハウチワノキという植物です。

赤い花のように見える紙状の種子の鞘が特徴の低木。1センチ大の黄/赤色のカプセル状の実をつける。
実の房を葉とともにレイにする。
ハワイ火山国立公園やマウナケア、ハレアカラで見られる。
歌の背景、知っておくべき予備知識
このメレを理解するためには、プロテクト・マウナケア運動について知る必要があります。
詳しい内容はこちら↓

だいすけの私的解説
このメレを歌うハワイアン・アーティストの映像を観るだけで、あるいは歌声を聴くだけで、魂が揺さぶられます。
言葉の意味がわからなくても、そこに切々とした思いが込められているのが伝わります。
歌詞を訳してみれば、そこに見えてきます。
戦うことを選ばざるをえなくなったハワイ人の決意が。
このメレは、ハワイ島マウナケア山頂にただごとでないことが起ころうとしている暗示からはじまります。
ブルドーザーや建設工事の重機が、音を立てて神の山に押し入り大地を掘り返す。
外からやってきた人々の仕業。
彼らには理解できない。
ハワイ人が護りたい大切なものが何か。
それが目に見えないものだから。
各島の古代ハワイ人の末裔が立ち上がり団結する。
護るべきもののための戦い。
このメレに少しでも心が動いたあなたには、背後にあるハワイアンの苦悩の歴史について、調べてみてほしい。
アロハでやさしい笑顔の奥にある、彼らの悲しみを知るでしょう。
先住ハワイアンが何を護ろうとしているのか、それがわかるフラダンサーが一人でも多く増えてほしい。
ハワイを愛するフラダンサーのあなたが、ハワイアンを苦しめる当事者になってしまわないように。
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