メレノート

♪Kāneʻohe│言葉にマナを乗せて踊るためのフラソング歌詞・解説[カネオヘ]

Kāneʻohe
(作者:Abbie Kong & Johnny Noble)

1
ʻŌlapa ka uila i Kāneʻohe
Ka hui laulima o ʻi Laniwai
(Ka hui laulima Hiʻilaniwai)

※Me ka ua ʻĀpuakea
 Ka laʻi aʻo Mololani
 (Ka laʻi aʻo Malulani)
 Me ke anu o ke Koʻolau

(2)
Kaulana mai nei Koʻolaupoko
Ua ʻā ka uila aʻi Kāneʻohe



3
Hanohano Mōkapu i ka ʻehu kai
Ke kua mokumoku aʻo Heʻeia
(Te tua motumotu aʻo Heʻeia)



4
Hoʻokahi mea hou ma Heʻeia
Ka uwea kelekalepa leo nahenahe
(Ka uwea kelekalapa leo nahenahe)



(5)
Aia ʻike lihi o ka ʻāina
Kahi a ke aloha i walea ai



(6)
Walea ana ʻoe me ke onaona
Kuʻu lei hulu mamo pili i ke anu



(7)
Ua ana hoʻi au a i kō leo
Kō pane ʻana mai pehea au



8
Haʻina ʻia mai ana ka puana
Ua ʻā ka uila aʻi Kāneʻohe

2小節で1行、5行で1バース、全8バースからなるメレ。
全バースの3〜5行目は同じ歌詞の繰り返しとなっています。

1.曲名

Kāneʻohe
カネオヘ

『Kāneʻohe』というタイトルの同名異曲はたくさんありますが、ジェノア・ケアヴェの歌で広く知られる「オラパカウイ〜ラ〜♪」という歌いだしのバージョンです。

だいすけ

メレの基本情報を確認していきましょう。

2.アーティスト

ジェノア・ケアヴェ、ライアテア、ブラザーズ・カジメロ、エイミー・ハナイアリイなど、多くのアーティストがレコーディングしています。

3.作者

Abbie Kong & Johnny Noble

だいすけ

ではこのメレのキーワード(特定の名前)をチェックしましょう。
(参照:たくさんのメレから集めた言葉たち)

4.地名

このメレには地名と思われる言葉が7つ登場します。

  1. Kāneʻohe カネオヘ

    オアフ島ウィンドワードの町、地区、湾

  2. Hiʻilaniwai ヒイラニワイ

    オアフ島カネオヘの川

  3. Mololani モロラニ

    オアフ島カネオヘのモカプ半島にある噴火口

  4. Koʻolau コオラウ

    「風上」を意味する。オアフ島ウィンドワードの山脈

  5. Koʻolaupoko コオラウポコ

    オアフ島6地域の一つ。コオラウ山脈のウィンドワードを南北に分割した南側の地域

  6. Mōkapu モカプ

    オアフ島カネオヘにある半島

  7. Heʻeia ヘエイア

    オアフ島カネオヘ湾に面した地区、州立公園、フィッシュポンドの名前。

5.固有名詞・人名

このメレには雨の名前がひとつ登場します。

ʻĀpuakea アプアケア
オアフ島カネオヘの雨の名前

6.動植物

このメレに動植物の名前は登場しません。

7.一言解説

1930年代に作られて以来、多くのアーティストにレコーディングされてきた軽快なミディアム・テンポのフラ・スタンダード。カネオヘに電気が通った歴史的な出来事と、その地の男女の艶事が描かれますが、男女の艶事部分を除外した1,3,4,8番のみが通常歌われます。

8.歌詞解読

では1番の歌詞解読をしていきましょう。

ボキャブラリーのチェックをする前に、歌の言葉についての基本を抑えましょう。

花の言葉と糸の言葉


「ハワイの歌は言葉を紡いだレイ」だとハワイの人は言います。
メレの中には大きく分けて2種類の言葉があります。レイにたとえるなら、「花の言葉」と「糸の言葉」です。

「花の言葉」は、単体で意味を持って存在できる語。品詞でいうなら名詞、動詞、形容詞、副詞です。

「糸の言葉」は、歌詞を構成する文や句を作るために「花の言葉」をつなげる役割をする語です。品詞でいうなら前置詞、接続詞、冠詞などです。歌詞の構成要素としてあらゆる歌に繰り返し現れますが、その役割を知ってしまえばいちいち調べる必要はない言葉たちです。

「花の言葉」と「糸の言葉」のしくみを学ぼう!
オンデマンド教室はこちら

だいすけ

というわけで1番の歌詞の「花の言葉」を確認します。

1
ʻŌlapa ka uila i Kāneʻohe
Ka hui laulima o ʻi Laniwai
(Ka hui laulima Hiʻilaniwai)

Me ka ua ʻĀpuakea
Ka laʻi aʻo Mololani
(Ka laʻi aʻo Malulani)
Me ke anu o ke Koʻolau

ʻōlapaパッと光る
uila電気
Kāneʻoheカネオヘ
hui組織、クラブ
laulima自治体、組合
Laniwai / Hiʻilaniwaiラニワイ、ヒイラニワイ
ua
ʻĀpuakeaアプアケア
laʻi静寂、うららか
Mololani/Malulaniモロラニ、マルラニ
anu冷気、寒さ
Koʻolauコオラウ
だいすけ

単語リストを参考にしながら解読していきましょう。

ʻŌlapa ka uila i Kāneʻohe

1行目は述語・主語・修飾語が並ぶ文になっています。
ʻŌlapa パッと光る、何が?
ka uila 電気が、どこで?
i Kāneʻohe カネオヘで

Ka hui laulima o ʻi Laniwai
(Ka hui laulima Hiʻilaniwai)

2行目は集落を特定しているのでしょうか?
Ka hui laulimaは「組織」「自治体」を意味する言葉を合わせて「コミュニティー」を指しているのでしょう。どこのコミュニティーかというと・・・
「o ʻi Laniwai」または「Hiʻilaniwai」 この部分は歌う人によって二分されます。「Laniwai」「Hiʻilaniwai」どちらもカネオヘ地区にかつてあった川・地区の名前だったことが地名辞典をひくとわかります。
ここから3行は全バースで繰り返し歌われる部分です。

Me ka ua ʻĀpuakea

Me ともにある、何と?
ka ua ʻĀpuakea アプアケア雨と、何が?

Ka laʻi aʻo Mololani
(Ka laʻi aʻo Malulani)

Ka laʻi 静寂が、どこの?
aʻo Mololani モロラニの
(※ここをMalulaniと歌うバージョンもありますが、そのような地名がカネオヘ地区に残っていません。)

Me ke anu o ke Koʻolau

Me ともにある、何と?
ke anu 冷たい空気と、どこの?
o ke Koʻolau コオラウ

続いて歌われる3番、4番、8番の歌詞解読は、オンデマンド講座内でやっています。

続きはオンデマンド講座へ。

オンデマンド講座

自分でハワイ語の歌詞が訳せるようになると、もっと自然に・素敵に踊れるよ!


講座の内容はこんな感じ

講座のタイムスタンプ
00:56 基本情報
03:28 歌詞の構成
04:45 歌詞の聴き取りをしましょう!
04:56 単語フラッシュカード
07:54 歌の関連情報
08:07 - 4番までと8番までのバージョンについて
09:10 - この曲が作られた頃のカネオヘの電気事情
11:52 歌詞解読1番
14:00 Hui(各バースの繰り返し部分)
16:35 歌詞解読2番
18:39 歌詞解読3番
21:22 歌詞解読4番