この記事は、フラソングのハワイ語詞を自分で理解したい方向けです。解読のためのヒントが得られます。
1.ひとこと解説
♪クマカ・カ・イケナ・イア・ヒイラヴェ♪
という歌い出しで、ワイピオ渓谷の霧雨やプナから届く香りにたとえられた人とヒイラヴェ滝の情景が重ねられるメレ。
メレの基本情報を確認していきましょう。
2.アーティストは?
各年代にたくさんのアーティストがレコーディングしています。
Kamaka Kukona
カマカ・クコナ
カマカ・クコナのアルバム『Kahekeonāpua』(2020) に収録。
その他のアーティスト
- Gabby Pahinui
ギャビー・パヒヌイ - Israel Kamakawiwoʻole
イズラエル・カマカヴィヴォオレ - Makana
マカナ - Nathan Aweau
ネイサン・アヴェアウ - Maunalua
マウナルア
などなど。
その他、たくさんのアーティストに歌われています。
3.歌詞
Hiʻilawe
(作者:Sam Liʻa Kalāinaina, Sr.)Kūmaka ka ʻikena iā Hiʻilawe
Ka papa lohi mai aʻo MaukelePakele mai au i ka nui manu
Hauwalaʻau nei puni WaipiʻoʻAʻole nō wau e loaʻa mai
A he uhiwai au no ke kuahiwiHe hiwahiwa au na ka makua
A he lei ʻāʻī na ke kupunaNo Puna ke ʻala i hali ʻia mai
Noho i ka wailele aʻo HiʻilaweHaʻina ʻia mai ana ka puana
Kamaka Kukona の アルバム『Kahekeonāpua』より
Kūmaka ka ʻikena iā Hiʻilawe
4.作者は?
Sam Liʻa Kalāinaina, Sr.
サム・リア・カライナイナ・サー
5.解読のポイントは?
解読の難易度
噂になってしまった秘密の逢瀬が背景エピソードであるとだれもが知る定番曲。
初期に習うことが多いせいか、言葉単位で理解できている人が少ないメレです。これを機会にしっかり意味を掴みましょう。
言葉数:ボキャブラリーは30語と普通なので+0
言葉の難しさ:ハワイ語初級者には辞書が必要な、メレ頻出度が低めの言葉がやや多めなので+1
補足情報:フレーズのハワイ的な表現をどう解釈するか、歌われているハワイの景色やキーワードの背景を知ることで理解が深まるタイプのメレなので+1。
ということで解読の難易度は3
さっそく解読に挑戦してみましょう。
まずはキーワードをチェック!
6.キーワードをチェックしよう
ではこのメレのキーワード(特定の名前)をチェックしましょう。
地名
このメレにはハワイ島の地名が四つ出てきます。
Hiʻilawe
ヒイラヴェ
ハワイ島ワイピオ渓谷の奥に流れ落ちる滝の名前。滝の高さはハワイ一。
Maukele
マウケレ
ハワイ島プナの地名、ワイピオの森林地帯の名前
Waipiʻo
ワイピオ
ハワイ島北海岸にある渓谷、谷、湾の名前
Puna
プナ
ハワイ島南東の地域、森林保護区の名前
固有名詞・人名
このメレに固有名詞・人名は登場しません。
動植物
このメレには動物がひとつ出てきます。
manu
マヌ
【動物】鳥
このメレに紡がれているのは
「花の言葉」30語
「糸の言葉」15語
「花の言葉」と「糸の言葉」ってなに?
…と思った方は次の項目へ。
7.花の言葉と糸の言葉とは?
「ハワイの歌は言葉を紡いだレイ」だとハワイの人は言います。
メレの中には大きく分けて2種類の言葉があります。レイにたとえるなら、「花の言葉」と「糸の言葉」です。
「花の言葉」は、単体で意味を持って存在できる語。品詞でいうなら名詞、動詞、形容詞、副詞です。
「糸の言葉」は、歌詞を構成する文や句を作るために「花の言葉」をつなげる役割をする語です。品詞でいうなら前置詞、接続詞、冠詞などです。歌詞の構成要素としてあらゆる歌に繰り返し現れますが、その役割を知ってしまえばいちいち調べる必要はない言葉たちです。
フラソングのハワイ語は、言葉の種類を見分けることができると解読が簡単になります。
YouTubeでも語っていますので、ぜひ観てね。
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