メレノート

♪He Aloha Nō ʻO Honolulu[ヘ・アロハ・ノ・オ・ホノルル]

この記事は、フラソングのハワイ語詞を自分で理解したい方向けです。解読のためのヒントが得られます。

1.ひとこと解説

♪ヘ・アロハ・ノ・オ・ホノル〜ル〜♪
という歌い出しで、ホノルルを出発してマウイ島ラハイナからハワイ島コナへと行く船旅が描かれるメレ。

だいすけ

メレの基本情報を確認していきましょう。

2.アーティストは?

たくさんのアーティストがレコーディングしています。

Nā Palapalai
ナ・パラパライ

ナ・パラパライのアルバム『Nanea』(2009) に収録。

その他のアーティスト

  • Teresa Bright
    テレサ・ブライト
  • The Kahauanu Lake Trio
    カハウアヌ・レイク・トリオ
  • Darlene Ahuna
    ダーリーン・アフナ
  • Kawai Cockett
    カワイ・カケット

など

3.歌詞

He Aloha Nō ʻO Honolulu
(Lot Kauwē)

He aloha nō ʻo Honolulu i ka ua Kūkalahale
Ka nuku aʻo Māmala ʻau aʻe nei ma hope
Kau mai ana ma mua ka malu ʻulu aʻo Lele
Kukui ʻaʻā mau, pio ʻole i ke Kauaʻula

ʻAu aku i ke kai loa, oni mai ana ʻo ʻUpolu
Hoʻokomo iā Mahukona i ka makani ʻĀpaʻapaʻa
E wiki ʻoe ʻapa nei, eia aʻe ʻo Kawaihae
Hoʻohaehae nāulu i ka makani kuehu ʻale

Ka hao a ka Mūmuku poho pono nā peʻa heke
Ka heke nō nā Kona i ke kai māʻokiʻoki
Kiʻina ke koiʻi pali i ka piko o Hualālai
A laʻi wale ke kaunu ʻaʻole pā hone ʻala

Hala ʻole nō kāua i ke kole maka onaona
Haupā ʻoe a kena i ka piko ʻoe a lihaliha
A liʻaliʻa mai ana, ko aloha kā kēia iwi
Hoʻokomo iā Honuʻapo i ke kai pau haʻa

Haʻalele ka Maunaloa i ka pohu laʻi aʻo Kona
Hoʻokomo iā Hoʻokena i ka pewa aʻo ka manini
Haʻina mai ka puana ʻo ka heke nō nā Kona
No Kona ke kai malino kaulana i ka lehulehu

Nā Palapalai の アルバム『Nanea』より

4.作者は?

Lot Kauwē
ロット・カウヴェ

5.解読のポイントは?

解読の難易度

一般的には1番、2番、5番の3バースのみが歌われますが、ここでは難解な3番4番もレコーディングしたナ・パラパライのバージョンをあえて取り上げました。

地名や風・雨の名前がキーワードとしてたくさん登場し、そこにはたくみな言葉遊びを駆使した隠喩表現が隠されているようです。

このメレをより深く理解するための周辺情報も含めて、音声講座で詳しく語りました。

言葉数:ボキャブラリーは83語と非常に多いので+1.5

言葉の難しさ:ハワイ語初級者には辞書が必要な、メレ頻出度が低めの言葉が多めなので+1

補足情報:歌われている地名の場所はどこか、実際の景色はどんなか、地名にどんな意味があるのか、地理・歴史・文化的知識を持つことで理解が深まるメレなので+1

ということで解読の難易度は4.5

ぜひ自分で解読に挑戦してみましょう。

このメレの歌詞をしっかり理解したいあなたは、会員限定のオンデマンド講座でまずは基本文法の知識を身につけて、さらにメレ解読講座でより深く学んでくださいね。

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6.キーワードをチェックしよう

だいすけ

ではこのメレのキーワード(特定の名前)をチェックしましょう。

地名

このメレにはオアフ島、マウイ島、ハワイ島の地名が10個出てきます。

Honolulu
ホノルル

ハワイ州首都、オアフ島南岸の湾・市・港の名前

Māmala
ママラ

オアフ島ホノルルとパールハーバーの港を合わせた湾

Lele
レレ

ラハイナ(マウイ島)の旧名

ʻUpolu
ウポル

ハワイ島北岸、コハラにある岬

Māhukona
マフコナ

ハワイ島コハラの村、港、ビーチの名前

Kawaihae
カワイハエ

ハワイ島コハラの村、入江、港、灯台、サーフィンスポットの名前

Kona
コナ

ハワイ島西部の地区の名前

Hualālai
フアラライ

ハワイ島ノース・コナの火山の名前

Honuʻapo
ホヌアポ

ハワイ島の南部の入江

Hoʻokena
ホオケナ

ハワイ島コナにある村とビーチパークの名前

固有名詞・人名

このメレには固有名詞が六つ出てきます。

Kūkalahale
クカラハレ

【固有名詞】ホノルルの雨の名前

Kauaʻula
カウアウラ

【固有名詞】マウイ島ラハイナの強い山風の名前

ʻĀpaʻapaʻa
アパアパア

【固有名詞】ハワイ島コハラに吹く強い風の名前

Nāulu
ナウル

【固有名詞】ハワイ島カワイハエに吹く潮風の名前
※nāulu(小文字):「通り雨」

Mūmuku
ムムク

【固有名詞】ハワイ島カワイハエの風の名前

Maunaloa
マウナロア

【固有名詞】ハワイ諸島間を運行していた蒸気船の名前

動植物

このメレには動植物が三つ出てきます。

ʻulu
ウル

【植物】パンの木

manini
マニニ

【動物】魚の名前
Surgeonfish(Acanthurus triostegus)

kole
コレ

【動物】魚の名前
Surgeonfish(Ctenochaetus strigosus)

だいすけ

このメレに紡がれているのは
「花の言葉」83語
「糸の言葉」19語

「花の言葉」と「糸の言葉」ってなに?
…と思った方は次の項目へ。

7.花の言葉と糸の言葉とは?

「ハワイの歌は言葉を紡いだレイ」だとハワイの人は言います。
メレの中には大きく分けて2種類の言葉があります。レイにたとえるなら、「花の言葉」と「糸の言葉」です。

「花の言葉」は、単体で意味を持って存在できる語。品詞でいうなら名詞、動詞、形容詞、副詞です。

「糸の言葉」は、歌詞を構成する文や句を作るために「花の言葉」をつなげる役割をする語です。品詞でいうなら前置詞、接続詞、冠詞などです。歌詞の構成要素としてあらゆる歌に繰り返し現れますが、その役割を知ってしまえばいちいち調べる必要はない言葉たちです。

フラソングのハワイ語は、言葉の種類を見分けることができると解読が簡単になります。
YouTubeでも語っていますので、ぜひ観てね。

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