この記事は、フラソングのハワイ語詞を自分で理解したい方向けです。解読のためのヒントが得られます。
1.ひとこと解説
♪ア〜ウヘア・ワレ・アナ・オ〜エ・クウ・レ〜イ・オ・カ・ポ〜♪
という歌い出しで愛しい人へのあふれる想いを伝えるラブソング。
2013年のメリー・モナーク、ミス・アロハ・フラ優勝曲。
メレの基本情報を確認していきましょう。
2.アーティストは?
オリジナルはピーター・ムーン・バンド(1982年)です。
2000年代にケアリイ・レイシェルがカバーしてリバイバル・ヒットし、さらに2017年に歌詞が追加されたバージョンをナプア・グレイグがレコーディングしました。
ここではナプア・グレイグのバージョンで紹介します。
Nāpua Greig
ナプア・グレイグ
ナプア・グレイグのアルバム『Makawalu』(2017) に収録されています。
3.歌詞
E Pili Mai
(作詞:Larry Lindsey Kimura)ʻAuhea wale ana ʻoe
Kuʻu lei o ka pō
Pō anu hoʻokahi nō wau
E sweetheart mine
E pili maiKau mai ana ka ninipo
E hoʻi mai nō kāua
Eia iho i ka manawa ē
Polinahe
E kuʻu ipoMe he ahi ke kukuni lā
Ke kiʻina a ka ipo
Hōʻale nei ke aloha lā
Naʻu ʻoe
A mau loaHui:
Nāpua Greig のアルバム『Makawalu』より
Inā ʻo ʻoe a ʻo wau
ʻIke i ke ahi o Makana
He makana ia na ke aloha
No nā kau a kau
ʻO ʻoe a ʻo wau
E sweetheart mine
E pili mai
ʻAuhea wale ana ʻoe
Kuʻu lei o ka pō
Pō anu hoʻokahi nō wau
E sweetheart mine, e pili mai
Hui:
Inā ʻo ʻoe a ʻo wau
ʻIke i ke ahi o Makana
He makana ia na ke aloha
No nā kau a kau, ʻo ʻoe a ʻo wau
E sweetheart mine, e pili mai
Kau mai ana ka ninipo
E hoʻi mai nō kāua
Eia iho i ka manawa ē
Polinahe, e kuʻu ipo
Me he ahi ke kukuni lā
Ke kiʻina a ka ipo
Hōʻale nei ke aloha lā
Naʻu ʻoe, a mau loa
(Hui)
・・・・・・・・・・・・・・・
歌詞カードには記載されていないエンディング部分
Ei nei (Kuʻu sweet memory)
E kuʻu morning dew (Alia mai)
E sweetheart mine
E pili mai
4.作者は?
歌詞
Larry Lindsey Kimura
ラリー・リンゼイ・キムラ
曲
Peter Moon
ピーター・ムーン
5.解読のポイントは?
解読の難易度
オリジナルの歌詞に2バース追加されて、愛する想いがさらに深く伝えられます。
深い理解の鍵になるのが「ke ahi o Makana」のフレーズです。
言葉数:ボキャブラリーは34語とやや多めなので+0.5
言葉の難しさ:ハワイ語初級者には辞書が必要な、メレ頻出度が低めの言葉が少し(1割〜3割)あるので+0.5
補足情報:行間に込められている感情を読み取ること、歌われているハワイの景色やキーワードの背景を知ることで理解が深まるタイプのメレなので+1
ということで解読の難易度は3
ぜひ自分で解読に挑戦してみましょう。
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6.キーワードをチェックしよう
ではこのメレのキーワード(特定の名前)をチェックしましょう。
地名
このメレには地名がひとつ出てきます。
Makana
マカナ
カウアイ島北岸、ハエナ頂の名前
固有名詞・人名
このメレに固有名詞・人名は登場しません。
動植物
このメレに動植物の名前は登場しません。
このメレに紡がれているのは
「花の言葉」34語
「糸の言葉」18語
「花の言葉」と「糸の言葉」ってなに?
…と思った方は次の項目へ。
7.花の言葉と糸の言葉とは?
「ハワイの歌は言葉を紡いだレイ」だとハワイの人は言います。
メレの中には大きく分けて2種類の言葉があります。レイにたとえるなら、「花の言葉」と「糸の言葉」です。
「花の言葉」は、単体で意味を持って存在できる語。品詞でいうなら名詞、動詞、形容詞、副詞です。
「糸の言葉」は、歌詞を構成する文や句を作るために「花の言葉」をつなげる役割をする語です。品詞でいうなら前置詞、接続詞、冠詞などです。歌詞の構成要素としてあらゆる歌に繰り返し現れますが、その役割を知ってしまえばいちいち調べる必要はない言葉たちです。
フラソングのハワイ語は、言葉の種類を見分けることができると解読が簡単になります。
YouTubeでも語っていますので、ぜひ観てね。
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