この記事は、フラソングのハワイ語詞を自分で理解したい方向けです。解読のためのヒントが得られます。
１．ひとこと解説
♪エオ〜・ハ〜ナ・イ・カ・ウアケア♪
という歌い出しで、雨景色の中のマウイ島ハナの景観をたたえるメレ。
メレの基本情報を確認していきましょう。
２．アーティストは？
カマカ・クコナがレコーディングしています。
Kamaka Kukona
カマカ・クコナ
カマカ・クコナのアルバム『Hanu ʻAʻala』(2013) に収録。
３．歌詞
Eō Hāna
（作者：Kamaka Kukona）Eō Hāna i ka Uakea
Noenoe kuʻu kapa ʻahu ʻohu i ka pali
Aia i Hāmoa i ka ʻehukai
A he wehiwehi hoʻi i ka ulu halaʻO Hāna i ka mālie
ʻO Hāna i ka ua noenoe
ʻO ʻoe a ʻo wau i ʻaneʻi
Eō mai ʻoe i kou inoaAla aʻe ka hīnano wehi aumoe
O ʻena kuʻu liʻa nou e kahaʻi
Haʻi ana nā nalu pae i ke one
ʻO ke one kaulana e neneʻe aiKau aku kuʻu maka i ka ʻōnohi
Kamaka Kukonaのアルバム『Hanu ʻAʻala』より
Hiaʻai i ka nani o puʻu Kaʻuiki
I kilohana ʻoe no kuʻu kino
ʻO Kaʻahumanu lā nō he inoa
４．作者は？
ʻKamaka Kukona
カマカ・クコナ
５．解読のポイントは？
解読の難易度
なんだか楽しげな曲調のハナ・ソングですよね。現地での楽しい体験を、ハナの景観を表す言葉とともに紡いだメレのようです。カアフマヌの生誕地で見た景色とはどんなものだったのか、講座のなかで解読しました。
言葉数：ボキャブラリーは47語と多めなので+1
言葉の難しさ：ハワイ語初級者には辞書が必要な、メレ頻出度が低めの言葉が少しあるので+0.5
補足情報：歌われている地名の場所はどこか、実際の景色はどんなか、メレの舞台の地理・歴史・文化的知識を持つことで理解が深まるメレなので+1
ということで解読の難易度は3.5
さっそく解読に挑戦してみましょう。
まずはキーワードをチェック！
６．キーワードをチェックしよう
ではこのメレのキーワード（特定の名前）をチェックしましょう。
地名
このメレにはマウイ島の地名が三つ出てきます。
Hāna
ハナ
マウイ島東岸の地域、湾、集落、ビーチパーク、森林保護区の名前
Hāmoa
ハモア
マウイ島ハナの村、ビーチ、湾、サーフスポット
Kaʻuiki
カウイキ
マウイ島東部ハナの岬の名前
固有名詞・人名
このメレには固有名詞・人名が二つ出てきます。
Uakea
ウア・ケア
【固有名詞】マウイ島ハナに降る雨の名前
Kaʻahumanu
カアフマヌ
【人名】カメハメハ大王の妻のひとり
動植物
このメレには植物の名前が二つ出てきます。
hala
ハラ
【植物】パンダナス、タコノキ
hīnano
ヒナノ
【植物】パンダナス（ハラ）の木に咲く花
このメレに紡がれているのは
「花の言葉」47語
「糸の言葉」18語
「花の言葉」と「糸の言葉」ってなに？
…と思った方は次の項目へ。
７．花の言葉と糸の言葉とは？
「ハワイの歌は言葉を紡いだレイ」だとハワイの人は言います。
メレの中には大きく分けて2種類の言葉があります。レイにたとえるなら、「花の言葉」と「糸の言葉」です。
「花の言葉」は、単体で意味を持って存在できる語。品詞でいうなら名詞、動詞、形容詞、副詞です。
「糸の言葉」は、歌詞を構成する文や句を作るために「花の言葉」をつなげる役割をする語です。品詞でいうなら前置詞、接続詞、冠詞などです。歌詞の構成要素としてあらゆる歌に繰り返し現れますが、その役割を知ってしまえばいちいち調べる必要はない言葉たちです。
フラソングのハワイ語は、言葉の種類を見分けることができると解読が簡単になります。
YouTubeでも語っていますので、ぜひ観てね。
「独学ではむずかしい！」という方は、まずはオンライン講座で基本をざっくり学んでしまうのがオススメです。
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