この記事は、フラソングのハワイ語詞を自分で理解したい方向けです。解読のためのヒントが得られます。
1.ひとこと解説
♪ヘ・アロ〜ハ・ノ・ケ・クラ・レフウラ・オ・カウ〜♪
という歌い出しで、赤土の平野広がるハワイ島カウがたたえられるメレ。
メレの基本情報を確認していきましょう。
2.アーティストは?
クアナ・トレス・カヘレがレコーディングしています。
Kuana Torres Kahele
クアナ・トレス・カヘレ
クアナ・トレス・カヘレのアルバム『Kāhele』(2013) に収録。
タイトル表記について
本ページはCDの表記に合わせています。
音楽ストリーミングサービス上では「Ke Kula Lehuʻula O Kaʻū」と表記されている場合があります。
3.歌詞
Ke Kula Lehuʻula
(作者:Kuana Torres Kahele)He aloha nō ke kula lehuʻula o Kaʻū
Kahi o nā pua ʻaʻaliʻi kū i ka makaniKūmaka ka ʻikena iā Puʻu ʻEnuhe lā
Ka home kau mai i ka hano aʻo KumuheaMahalo aku au i ka nani o Hīlea
Me ka ʻono a ka iholena aʻo KūmaunaHaʻina ʻia ka puana me ka haʻaheo
Kuana Torres Kahele のアルバム『Kāhele』より
Onaona kuʻu maka i ke kula lehuʻula o Kaʻū
4.作者は?
Kuana Torres Kahele
クアナ・トレス・カヘレ
5.解読のポイントは?
解読の難易度
ハワイ島南端の景色が目に浮かぶような歌詞ですね。
カウにちなんだ地名・植物・伝説のキーワードが散りばめられています。ハワイ語辞書に載っていないキーワードについては、ぼくのリサーチ結果を解読講座でシェアしました。
言葉数:ボキャブラリーは29語と普通なので+0
言葉の難しさ:ハワイ語初級者には辞書が必要な、メレ頻出度が低めの言葉が少しあるので+0.5
補足情報:行間に込められている感情を読み取ること、歌われているハワイの景色やキーワードの背景を知ることで理解が深まるタイプのメレなので+1
ということで解読の難易度は2.5
さっそく解読に挑戦してみましょう。
まずはキーワードをチェック!
6.キーワードをチェックしよう
ではこのメレのキーワード(特定の名前)をチェックしましょう。
地名
このメレにはハワイ島の地名が三つ出てきます。
Kaʻū
カウ
ハワイ島南部の地名
Puʻu ʻEnuhe
プウ・エヌヘ
ハワイ島カウにある丘の名前
Hīlea
ヒレア
ハワイ島カウの地名
固有名詞・人名
このメレには人名が二つ出てきます。
Kumuhea
クムヘア
【人名】ハワイ島カウのデミゴッド
Kūmauna
クマウナ
【人名】伝説上のカウのアウマクア
動植物
このメレには植物が二つ出てきます。
ʻaʻaliʻi
アアリイ
【植物】ハワイアン・ハウチワノキ(葉団扇の木)
iholena
イホレナ
【植物】バナナの一種
このメレに紡がれているのは
「花の言葉」29語
「糸の言葉」15語
「花の言葉」と「糸の言葉」ってなに?
…と思った方は次の項目へ。
7.花の言葉と糸の言葉とは?
「ハワイの歌は言葉を紡いだレイ」だとハワイの人は言います。
メレの中には大きく分けて2種類の言葉があります。レイにたとえるなら、「花の言葉」と「糸の言葉」です。
「花の言葉」は、単体で意味を持って存在できる語。品詞でいうなら名詞、動詞、形容詞、副詞です。
「糸の言葉」は、歌詞を構成する文や句を作るために「花の言葉」をつなげる役割をする語です。品詞でいうなら前置詞、接続詞、冠詞などです。歌詞の構成要素としてあらゆる歌に繰り返し現れますが、その役割を知ってしまえばいちいち調べる必要はない言葉たちです。
フラソングのハワイ語は、言葉の種類を見分けることができると解読が簡単になります。
YouTubeでも語っていますので、ぜひ観てね。
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