この記事は、フラソングのハワイ語詞を自分で理解したい方向けです。解読のためのヒントが得られます。
1.ひとこと解説
♪カウ・マイ・ケ・アヒアヒ・メ・カ・マルヒア♪
という歌い出しで、夕暮れに子を抱く親の幸せな時間を描く子守唄。
メレの基本情報を確認していきましょう。
2.アーティストは?
ケアリー・レイシェルがレコーディングしています。
Kealiʻi Reichel
ケアリイ・レイシェル
ケアリイ・レイシェルのアルバム『Melelana』(1999) に収録。
3.歌詞
Melelana
(作者:Puakea Nogelmeier)Kau mai ke ahiahi me ka maluhia
Malu iho ʻoe i ka poli aloha
Aloha kuʻu wehi e lei nei
Lei hoʻi ʻoe i ka laʻi mālieHe pua lēʻī aʻo kuʻu māla
Mālaʻelaʻe i ke ao ākea
He ake nui koʻu e pili mai
Maikaʻi ka luana i nei poli, ēʻO ʻoe kuʻu wehi pulamahia*1
Kealiʻi Reichel のアルバム『Melelana』より
Hiaʻai ka manaʻo i kou maka
Makahehi wale au e hiʻilei ē
Hiʻia no ka uʻi kūpaianaha*2, ē
下記は辞書『Hawaiian Dictionary (Mary Kawena Pukui & Samuel H.Elbert 著)』に掲載されている表記
*1:pūlama + -hia
*2:kupaianaha
4.作者は?
Puakea Nogelmeier
プアケア・ノーゲルマイヤー
5.解読のポイントは?
解読の難易度
予備知識なしで言葉を見ていくと、濃厚なラブソングにも受け取れそうな内容。
…ですが、これがララバイとして作られたと言われれば、また違った印象を受けます。
シンプルで優しいメロディーに乗せて、歌われる言葉のチョイスがじつは秀逸なメレです。
言葉数:ボキャブラリーは36語とやや多めなので+0.5
言葉の難しさ:ハワイ語初級者には辞書が必要な、メレ頻出度が低めの言葉が少しあるので+0.5
補足情報:行間に込められている感情を読み取ること、誰に対する思いが綴られているのかを知ることで理解が深まるタイプのメレなので+1
ということで解読の難易度は3
さっそく解読に挑戦してみましょう。
まずはキーワードをチェック!
6.キーワードをチェックしよう
ではこのメレのキーワード(特定の名前)をチェックしましょう。
地名
このメレに地名は登場しません。
固有名詞・人名
このメレに固有名詞・人名は登場しません。
動植物
このメレに動植物は登場しません。
このメレに紡がれているのは
「花の言葉」36語
「糸の言葉」14語
「花の言葉」と「糸の言葉」ってなに?
…と思った方は次の項目へ。
7.花の言葉と糸の言葉とは?
「ハワイの歌は言葉を紡いだレイ」だとハワイの人は言います。
メレの中には大きく分けて2種類の言葉があります。レイにたとえるなら、「花の言葉」と「糸の言葉」です。
「花の言葉」は、単体で意味を持って存在できる語。品詞でいうなら名詞、動詞、形容詞、副詞です。
「糸の言葉」は、歌詞を構成する文や句を作るために「花の言葉」をつなげる役割をする語です。品詞でいうなら前置詞、接続詞、冠詞などです。歌詞の構成要素としてあらゆる歌に繰り返し現れますが、その役割を知ってしまえばいちいち調べる必要はない言葉たちです。
フラソングのハワイ語は、言葉の種類を見分けることができると解読が簡単になります。
YouTubeでも語っていますので、ぜひ観てね。
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