この記事は、フラソングのハワイ語詞を自分で理解したい方向けです。解読のためのヒントが得られます。
１．ひとこと解説
♪ウア・キリ〜・イホ・マイ〜・ヘ・ヴェヒ・アロ〜ハ〜♪
という歌い出しで、霧雨に包まれる二人の愛が、緑濃い2つの場所の名前とともに紡がれるメレ。
メレの基本情報を確認していきましょう。
２．アーティストは？
レコーディングはカラニ・ペア（feat. ナニ・リム・ヤップ）。
Kalani Peʻa
カラニ・ペア
アルバム『E Walea』(2016) に収録。
３．歌詞
He Wehi Aloha
（作者：Kalani Peʻa & Devin Kamealoha Forrest）Ua kili iho mai he wehi aloha
E ka ua kēhau anuhea
ʻO hea kāua e luana aʻe?
I mau ka ʻolu o ka nui kinoHui:
Ua wili, ua pili pono kāua
Ka ua kēhau wehi aloha
I Waolani ʻoe e luana aʻe
A ʻike i ka nani ʻo MaunawiliUa noa ka uka aʻo Waolani
Kalani Peʻa のアルバム『E Walea』より
E noenoe ai nei ʻohu kēhau
ʻO ʻoe nō kuʻu wahi lani
E ohaoha ai ʻo Maunawili
４．作者は？
歌詞
Devin Kamealoha Forrest
デヴィン・カメアロハ・フォレスト
曲
Kalani Peʻa
カラニ・ペア
５．解読のポイントは？
解読の難易度
- kili（霧雨降る）
- ua（雨）
- kēhau（水滴）
- noenoe（霧がかる）
- ʻohu（霧、霧雲）
など、瑞々しい言葉が繰り返され「wehi aloha」を表現するラブソングです。
luana（楽しむ）したり、pili（寄り添う）したりする kāua（私たち）の親密さと「Waolani」「Maunawili」という地名が絡んでくるあたりに、深読みポイントがありそうなメレですね。
言葉数：ボキャブラリーは28語と普通なので+0
言葉の難しさ：ハワイ語初級者には辞書が必要な、メレ頻出度が低めの言葉が少しあるので+0.5
補足情報：行間に込められている感情を読み取ること、歌われているハワイの景色、キーワードの背景を知ることで理解が深まるタイプのメレなので+1。
ということで解読の難易度は2.5
さっそく解読に挑戦してみましょう。
まずはキーワードをチェック！
６．キーワードをチェックしよう
ではこのメレのキーワード（特定の名前）をチェックしましょう。
地名
このメレにはオアフ島の地名が二つ出てきます。
Waolani
ワオラニ
オアフ島ヌウアヌの高地
Maunawili
マウナウィリ／マウナヴィリ
オアフ島カイルア、ヌウアヌ・パリの麓の地区の名前
固有名詞・人名
このメレに固有名詞・人名は登場しません。
動植物
このメレに動植物の名前は登場しません。
このメレに紡がれているのは
「花の言葉」28語
「糸の言葉」15語
「花の言葉」と「糸の言葉」ってなに？
…と思った方は次の項目へ。
７．花の言葉と糸の言葉とは？
「ハワイの歌は言葉を紡いだレイ」だとハワイの人は言います。
メレの中には大きく分けて2種類の言葉があります。レイにたとえるなら、「花の言葉」と「糸の言葉」です。
「花の言葉」は、単体で意味を持って存在できる語。品詞でいうなら名詞、動詞、形容詞、副詞です。
「糸の言葉」は、歌詞を構成する文や句を作るために「花の言葉」をつなげる役割をする語です。品詞でいうなら前置詞、接続詞、冠詞などです。歌詞の構成要素としてあらゆる歌に繰り返し現れますが、その役割を知ってしまえばいちいち調べる必要はない言葉たちです。
フラソングのハワイ語は、言葉の種類を見分けることができると解読が簡単になります。
YouTubeでも語っていますので、ぜひ観てね。
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