あなたのそんな素朴な疑問に答えます。
ハワイ州旗
まずこちら↓を見てください
これはハワイ州旗
正式名称は Ka Hae Hawaiʻi。
ハワイが米国50番目の州になったのは1959年。
ということはその年からこのデザインの旗が掲げられるようになったのか、というとそうではありません。
左上にユニオンジャック、白赤青8本のストライプというデザインの旗は1845年からあります。
1845年といえばハワイが王国だったころ、カメハメハ三世の時代です。
つまりもともとハワイ王国の国旗だったデザインが、そのまま今ハワイ州旗として使われているのです。
ユニオンジャックとストライプ、というデザインはさらにさかのぼってカメハメハ一世の時代、1816年に最初に作られました。
ただしこの初期のデザインはストライプの色の順と本数が違っていて、赤白青の順で9本でした。
カメハメハ大王はハワイ王国の国旗を作るとき、強い友好関係で結ばれていたイギリスへの敬意を示すユニオンジャックに、ハワイと交易つながりのあった列強国、アメリカ、フランス、ロシアを意識してストライプを配したというわけです。
ハワイの旗がなぜ逆さまに?
ハワイ王国時代からの歴史あるハワイの旗 Ka Hae Hawaiʻiが、今、逆さに掲げられる景色をよく目にするのはなぜなのか?
プロテクト・マウナケア運動
プロテクト・マウナケア運動をご存知でしょうか?
マウナケア山頂への巨大天体望遠鏡建設計画を止めようとする運動です。
先住ハワイアン、フラ・コミュニティーの人々を中心に、ハワイ出身著名人も参加して、マウナケア山頂での建設工事を食い止めるために、アクセス道を封鎖する座り込みを続けています。
きっとあなたも、この運動への参加者、賛同者がハワイ旗を逆さに掲げている映像を目にしたのでしょう。
下の動画
彼自身がマウナケアでの座り込みに参加した体験から生まれた曲で、現地の様子が映像に映し出されています。
旗を逆さに掲げる理由
旗を逆さに掲げるのは、「危機」を伝える合図として国際的に知られています。
ハワイの旗 Ka Hae Hawaiʻi を逆さに掲げるのは、「危機」に直面している先住ハワイアンの言葉なきメッセージなのです。
ただしこれは、プロテクト・マウナケア運動に限ったことではありません。
先住ハワイアンにとっての聖地をDesecration(神聖冒涜)と環境破壊の「危機」から護るための、また先住ハワイアンの文化と権利を護るための、あらゆる運動に共通の合図として使われてきました。
19世紀に遡るハワイ王国転覆から続く、先住ハワイアンの抵抗運動に根ざしているのです。
ハワイアンの思いを代弁する歌
All Hawaiʻi Stand Together
written by Liko MartinAll Hawai’i stand together
It is now and forever
To raise our voices, and hold your banners high
We shall stand as a nation
To guide the destiny of our generation
To sing and praise the glory of our land
全ハワイアンがともに立ち上がる 今、そしてこれからもずっと 声を上げ、旗を高く掲げて 国として立ち上がろう この世代の運命を導くため 歌いたたえよう、我らの大地の栄光を |
ハワイの旗、Ka Hae Hawaiʻi がなぜ逆さに掲げられるのか、その意味と理由、先住ハワイアンの心を理解する助けに少しでもなれば嬉しいです。
この記事の関連YouTube動画
YouTubeでも旗について解説しています!