この記事は、フラソングのハワイ語詞を自分で理解したい方向けです。解読のためのヒントが得られます。
1.ひとこと解説
♪アロハ〜・モキハナ〜・プア・オ・カウアイ〜♪
という歌い出しでカウアイ島の美しさをたたえる、クムフラ、マイキ・アイウのペンによるメレ。
1954年にカウアイ島を訪れたときにお世話になったファミリーに捧げて書かれたという。
メレの基本情報を確認していきましょう。
2.アーティストは?
たくさんのアーティストがレコーディングしています。
The Brothers Cazimero
ブラザーズ・カジメロ
ブラザーズ・カジメロのアルバム『The Best Of The Brothers Cazimero Volume III』(2000) に収録。
その他のアーティスト
- Lukela Keala
ルケラ・ケアラ - Steve & Teresa
スティーブ&テレサ - The Kahauanu Lake Trio and Singers
カハウアヌ・レイク・トリオ・アンド・シンガーズ
など
3.歌詞
Aloha Kauaʻi
(作者:Maiki Aiu)Aloha mokihana, pua o Kauaʻi
Wili ʻia me ka maile lau liʻiliʻi
He uʻi, onaona, he aloha wau iā ʻoe
Me aʻu, me ʻoe i ka puʻuwaiAloha nō ʻo Kauaʻi
Luana, hoʻokipa malihini
Puana, kaulana ka inoa o Kauaʻi
Haʻaheo, he nani hiwahiwaKauaʻi, beaty nō e ka ʻoi
The Brothers Cazimero のアルバム『The Best Of The Brothers Cazimero Volume III』より聴き取り
4.作者は?
Maiki Aiu
マイキ・アイウ
5.解読のポイントは?
解読の難易度
すごくシンプルな歌詞が美しいメロディーに乗せて歌われる名曲です。カウアイ島の美しさと島の人のあたたかさに感動した気持ちが伝わってきますね。
ハワイ語初心者にもやさしいハワイ語です。
言葉数:ボキャブラリーは22語と普通なので+0
言葉の難しさ:ハワイ語初級でも親しみのある、メレ頻出度が高めの言葉が多いので+0
補足情報:辞書をひいて語意を調べればメレを理解できる直感的な内容ですが、カウアイ島の基本知識、歌の中の景色や植物を見る体験、メレが生まれた背景情報などを持っているとさらに理解が深まるので+1
ということで解読の難易度は2
さっそく解読に挑戦してみましょう。
まずはキーワードをチェック!
6.キーワードをチェックしよう
ではこのメレのキーワード(特定の名前)をチェックしましょう。
地名
このメレには地名がひとつ出てきます。
Kauaʻi
カウアイ
カウアイ島
固有名詞・人名
動植物
このメレには植物が二つ出てきます。
mokihana
モキハナ
【植物】カウアイ島にだけ分布するミカン属のハワイ固有種
maile lau liʻiliʻi
マイレ・ラウ・リイリイ
【植物】マイレの一種
このメレに紡がれているのは
「花の言葉」22語
「糸の言葉」10語
「花の言葉」と「糸の言葉」ってなに?
…と思った方は次の項目へ。
7.花の言葉と糸の言葉とは?
「ハワイの歌は言葉を紡いだレイ」だとハワイの人は言います。
メレの中には大きく分けて2種類の言葉があります。レイにたとえるなら、「花の言葉」と「糸の言葉」です。
「花の言葉」は、単体で意味を持って存在できる語。品詞でいうなら名詞、動詞、形容詞、副詞です。
「糸の言葉」は、歌詞を構成する文や句を作るために「花の言葉」をつなげる役割をする語です。品詞でいうなら前置詞、接続詞、冠詞などです。歌詞の構成要素としてあらゆる歌に繰り返し現れますが、その役割を知ってしまえばいちいち調べる必要はない言葉たちです。
フラソングのハワイ語は、言葉の種類を見分けることができると解読が簡単になります。
「独学ではむずかしい!」という方は、オンデマンド講座で学べます。