この記事は、フラソングのハワイ語詞を自分で理解したい方向けです。解読のためのヒントが得られます。
1.ひとこと解説
♪ヘ〜・アロハ・ノ・コアリ♪
という歌い出しで、マウイ島の東にあるカントリー・サイド、海辺の入り江の情景を伝えるメレ。
メレの基本情報を確認していきましょう。
2.アーティストは?
たくさんのアーティストがレコーディングしています。
Kealiʻi Reichel
ケアリイ・レイシェル
ケアリイ・レイシェルのアルバム『Kawaiokalena』(2014) に収録。
その他のアーティスト
- Ei Nei
エイ・ネイ - Cody Pueo Pata
コディ・プエオ・パタ - Kamakakēhau Fernandez
カマカケハウ・フェルナンデス - Pekelo
ペケロ
などたくさんのレコーディングがあります。
3.歌詞
Koali
(トラディショナル)He aloha no Koali
I ka nalu haʻi mai aʻo Kānewai
Me ka līpoa paoa ʻala
Anu makehewa kēlāE hoʻi i ka ulu ia hale loke
I ka hale lau o ka ʻiwaʻiwa
Me nā ʻiwa e walea ai
Kīkaha mālie i ka laʻi, la lae laeNani Wailua i ka ʻehu o ke kai
I ka holu nape o ka lau o ka niu
I kōwelo haʻaheo Hae Hawaiʻi
Kū kilakila i ka laʻi, la lae laeHaʻina ʻia mai ana ka puana
Kealiʻi Reichel のアルバム『Kawaiokalena』より
I ka nalu haʻi mai aʻo Kānewai
Me ka līpoa paoa ʻala
Anu makehewa kēlā
4.作者は?
トラディショナル
5.解読のポイントは?
解読の難易度
「コアリ」はマウイ島ハナの南にある海辺の集落の名前です。
古い歌あるあるで、歌う人によって歌詞が微妙に違います。
ケアリイのバージョンでは、カネワイに立つ波、磯の香り、風に揺れるヤシ、空を飛ぶイワ、海に流れ込む川、はためくハワイの旗が描かれています。
言葉数:ボキャブラリーは37語とやや多めなので+0.5
言葉の難しさ:ハワイ語初級者には辞書が必要な、メレ頻出度が低めの言葉が少しあるので+0.5
補足情報:歌われている地名の場所はどこか、実際の景色はどんなか、メレの舞台の地理・歴史・文化的知識を持つことで理解が深まるメレなので+1
ということで解読の難易度は3
さっそく解読に挑戦してみましょう。
まずはキーワードをチェック!
6.キーワードをチェックしよう
ではこのメレのキーワード(特定の名前)をチェックしましょう。
地名
このメレには地名が四つ出てきます。
Koali
コアリ
マウイ島ハナにある海辺の集落
Kānewai
カネワイ
コアリの海岸の名前
Wailua
ワイルア
コアリにある滝、川、入り江の名前
Hawaiʻi
ハワイ
ハワイ
固有名詞・人名
このメレに固有名詞・人名は登場しません。
動植物
このメレには植物の名前が五つ出てきます。
līpoa
リポア
【植物】食用の海藻
loke
ロケ
【植物】バラ
ʻiwaʻiwa
イワイワ
【植物】シダの一種
ʻiwa
イワ
【動物】グンカンドリ
niu
ニウ
【植物】ココヤシ
このメレに紡がれているのは
「花の言葉」37語
「糸の言葉」14語
「花の言葉」と「糸の言葉」ってなに?
…と思った方は次の項目へ。
7.花の言葉と糸の言葉とは?
「ハワイの歌は言葉を紡いだレイ」だとハワイの人は言います。
メレの中には大きく分けて2種類の言葉があります。レイにたとえるなら、「花の言葉」と「糸の言葉」です。
「花の言葉」は、単体で意味を持って存在できる語。品詞でいうなら名詞、動詞、形容詞、副詞です。
「糸の言葉」は、歌詞を構成する文や句を作るために「花の言葉」をつなげる役割をする語です。品詞でいうなら前置詞、接続詞、冠詞などです。歌詞の構成要素としてあらゆる歌に繰り返し現れますが、その役割を知ってしまえばいちいち調べる必要はない言葉たちです。
フラソングのハワイ語は、言葉の種類を見分けることができると解読が簡単になります。
YouTubeでも語っていますので、ぜひ観てね。
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