CD・本紹介

ハワイ・フラ関連おすすめ本#2│Lena Machado – Songbird of Hawaiʻi

フラ・ナビゲーターよしみだいすけがフラダンサーに是非おすすめしたいハワイ・フラ関連の本を紹介していきます。

今回は、『Lena Machado – Songbird of Hawaiʻi』です。

本の概要

題 名:「Lena Machado: Songbird of Hawaii: My Memories of Aunty Lena」
著 者:Piolani Motta
大型本(ソフトカバー)全213ページ
出版社:Pauahi Pubns
発売年:2006年

1920年代から60年代まで半世紀もの間、ハワイはもちろんアメリカ本土でも絶大な人気を得たハワイアン・ミュージックのスター、レナ・マシャド。

「ファルセット・ボーカル」がトレードマークだった彼女は、「ハワイアン・ソングバード」と呼ばれ、後世のハワイアン・シンガーたちに大きな影響を与えました。そんな彼女のソングライターとしての一面を深堀りするのがこの本。

「Aloha Nō」「Hoʻonanea」「Uʻilani」など、レナ・マシャドが書いた人気フラ・ソング30曲が、楽譜と歌詞、英語訳詞、さらに詳しい歌の解説とともにまとめられている、フラダンサーにはたまらない一冊です。

この本から得られる知識・メリットは何か?

①楽譜・歌詞・英訳詞・背景を知ることができる

レナ・マシャド作のハワイアン・ソング30曲分の楽譜・歌詞・英訳詞・背景を知ることができます。
30曲の中には、現代も歌い踊り継がれる名曲が多数含まれます。
たとえば・・・

Aloha Nō

この歌をサクッと解説する
YouTube動画

Ei Nei

Hoʻonanea

Kauoha Mai

この歌を解説する講座

↑画像をタップ

Mai Lohilohi Mai ʻOe

Moanikeʻalaonāpuamakahikina

Pōhai Ke Aloha

Uʻilani

②ラブソングの達人であったことがわかる

レナの歌には男女の色恋沙汰を描くものが多い。

なかでもフラのレパートリーとして愛され続ける
『Mai Lohilohi Mai ʻOe』
『Hoʻonanea』
『Kauoha Mai』
は、男女が求め合い、愛し合い、傷つけ合うに至る「艶事三部作」とも呼べる内容です。

アオヘ・オウ・モエ・ポノ・イ・カ・ポー
イ・カ・ハナ・ヌイ・ア・ロコ
夜も眠れやしない
ざわつく胸の内
[Mai Lohilohi Mai ʻOe]

オ・カ・パー・コーナネ・ア・カ・マヒナ
アフワレ・ナー・レワ・ア・カーウア
明るく輝く月明かり
照らす二人の踊る腰
[Hoʻonanea]

ハイナ・カーウ・ハナ・ケ・アロハ・オレ・エア
エ・ホオプル・アエ・ネイ・イ・クウ・リヒリヒ・エア
伝えるのはあなたの愛なき行動
私のまぶたを濡らす
[Kauoha Mai]

「もたもたしないで、あなた」という意味のタイトルのメレ『Mai Lohilohi Mai ʻOe』が描くのは、胸が張り裂けそうに愛しい人を想う女性の気持ち。その声を聞くだけで寄り添って二人だけの時間を過ごしたくなる、夜は逢いたくて寝付けやしない、だから早く!そんな女心を軽快なテンポで明るく歌います。

『Hoʻonanea』では、「溢れ出す私の愛、震えるような一夜、月明かりが照らす、腰振り踊る二人」と、なんともセクシーに愛し合う親密な時間をしっとりとスロー・テンポで歌います。

『Kauoha Mai』では、彼に誘われ部屋を訪ねたらドアは鍵がかかって入れず、鍵穴覗けば他の女とイチャイチャ、男のひどい仕打ちに涙する女心がなかばユーモアも込めて明るい曲調で歌われます。

レナ・マシャドの真骨頂ともいうべき、大人の男女の艶事を情感豊かな表現でメレに描く作風は絶品で、現代に聴いても色褪せない魅力を放っています。

だいすけ

レナの歌の内容を知ると素朴な疑問が湧いてきます。
個人的な体験を歌にしているんだろうか?

その疑問の答えが本の中にありました。

レイ売り子だった少女時代にまわりのアンティーたちから聞いたエピソードや、自分の女友達の体験談を元にしている

と、レナは語っていたそうです。

③レナの人生を知ることができる

写真と文章で綴る16ページに渡るすばらしい紹介文が掲載されています。
一世紀も前にデビューしたハワイ音楽史に燦然と輝く女性アーティスト、レナ・マシャドについてこの本で学んだことを、こちらにまとめました。


ハワイ音楽の歴史~1940s レナ・マシャド
 >>アロハプログラムの記事を読む

本を紹介した動画

この本の紹介を動画で観たい方はこちら。