この記事は、フラソングのハワイ語詞を自分で理解したい方向けです。解読のためのヒントが得られます。
1.ひとこと解説
♪アウヘア・ワレ・オエ・マヒナ・オ〜・ホク〜♪
という歌い出しで、満月の月明かりの中の、山と海と親密な恋人たちが描かれるメレ。
メレの基本情報を確認していきましょう。
2.アーティストは?
たくさんのアーティストがレコーディングしています。
2000年以降では、マイラニ、ナタリー・アイ・カマウウ、ケリイ・カネアリイなどがレコーディングしています。
Mailani
マイラニ
マイラニのEP『Pali Ke Kua』(2017) に収録。
その他のアーティスト
- Natalie Ai Kamauu
ナタリー・アイ・カマウウ - Keliʻi Kānealiʻi
ケリイ・カネアリイ - The Brothers Cazimero
ブラザーズ・カジメロ
など
3.歌詞
Mahina ʻO Hoku
(作者:Lilian Awa)ʻAuhea wale ʻoe mahina ʻo Hoku
Hōʻike aʻe ʻoe i kou naniUa laʻi nā kai, mehameha nā pali
ʻO ʻoe a ʻo wau e hoʻoipoipo neiE moani ke ʻala o ka pua hīnano
E ʻapo mai ʻoe me kou alohaHaʻina kou inoa mahina ʻo Hoku
Mailani の EP『Pali Ke Kua』より聴き取り
Ke noho nani maila ma nā lani kiʻekiʻe
4.作者は?
Lilian Awa
リリアン・アワ
5.解読のポイントは?
解読の難易度
1940年代に作られたというメレ。
情景といい色っぽさといい、とてもハワイらしい内容の歌ですよね。
歌詞のハワイ語がとてもわかりやすい、ハワイ語解読の初心者が取り組むのにぴったりのメレです。
むしろむずかしいのは、2番と3番の色っぽいフレーズ部をどう表現するか…ですね。
言葉数:ボキャブラリーは25語と普通なので+0
言葉の難しさ:ハワイ語初級でも親しみのある、メレ頻出度が高めの言葉が多いので+0
補足情報:辞書をひいて語意を調べればメレを理解できる直感的な内容なので+0
ということで解読の難易度は1
さっそく解読に挑戦してみましょう。
まずはキーワードをチェック!
6.キーワードをチェックしよう
ではこのメレのキーワード(特定の名前)をチェックしましょう。
地名
このメレに地名は登場しません。
固有名詞・人名
このメレには固有名詞がひとつ出てきます。
Hoku
ホク
【固有名詞】十五夜月
動植物
このメレには植物の名前がひとつ出てきます。
hīnano
ヒナノ
【植物】パンダナス(ハラ)の木に咲く花
このメレに紡がれているのは
「花の言葉」25語
「糸の言葉」15語
「花の言葉」と「糸の言葉」ってなに?
…と思った方は次の項目へ。
7.花の言葉と糸の言葉とは?
「ハワイの歌は言葉を紡いだレイ」だとハワイの人は言います。
メレの中には大きく分けて2種類の言葉があります。レイにたとえるなら、「花の言葉」と「糸の言葉」です。
「花の言葉」は、単体で意味を持って存在できる語。品詞でいうなら名詞、動詞、形容詞、副詞です。
「糸の言葉」は、歌詞を構成する文や句を作るために「花の言葉」をつなげる役割をする語です。品詞でいうなら前置詞、接続詞、冠詞などです。歌詞の構成要素としてあらゆる歌に繰り返し現れますが、その役割を知ってしまえばいちいち調べる必要はない言葉たちです。
フラソングのハワイ語は、言葉の種類を見分けることができると解読が簡単になります。
YouTubeでも語っていますので、ぜひ観てね。
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