この記事は、フラソングのハワイ語詞を自分で理解したい方向けです。解読のためのヒントが得られます。
1.ひとこと解説
♪カウラナ・クウ・ホメ・イ・カ・ハノハノ♪
という歌い出しで、ハワイ島コハラの自宅をたたえるメレ。
メリーモナーク2022のミス・アロハ・フラ優勝曲。
メレの基本情報を確認していきましょう。
2.アーティストは?
近年のレコーディングでは、ナ・パラパライがメジャー。デニス・パヴァオや作者のビル・アリイロア・リンカーンなどのレコーディングもあります。
Nā Palapalai
ナ・パラパライ
アルバム『Makani ʻOluʻolu』(2002) に収録。
その他のアーティスト
- Dennis Pavao
デニス・パヴァオ - Bill Aliʻiloa Lincoln
ビル・アリイロア・リンカーン
3.歌詞
Pua Be Still
作者:Bill Aliʻiloa LincolnKaulana kuʻu home i ka hanohano
I ka loku a ka makani ʻĀpaʻapaʻaMe he pua ʻaʻala o ka be-still
Ka memele i ka ʻehu kakahiakaAkaaka nei kino i ka nui manu
I ka Aʻe hoʻoheno o Kohala lokoElua māua a i ʻalo iho ai
Ekolu i ke ahe a ka makaniʻO ke ani peʻahi a ka lau niu
E kono mai ana iaʻu e naue maiHaʻina ʻia mai ana kuʻu home
Noho nō a hoʻomanaʻo aʻe ʻo wau e ke hoa
ナ・パラパライのレコーディングでは「Elua」のバースは歌われていません。
4.作者は?
Bill Aliʻiloa Lincoln
ビル・アリイロア・リンカーン
5.解読のポイントは?
解読の難易度
使われている言葉の数はやや多めですが、ボキャブラリーの難易度は低めです。
「“Be Still”って何?」が解ければ、メレ全体の表現は率直でわかりやすい歌詞です。
ハワイ語初心者もがんばれば自分で解読できるレベルということで、難易度は5段階でレベル2。
さっそく解読に挑戦してみましょう。
まずはキーワードをチェック!
6.キーワードをチェックしよう
ではこのメレのキーワード(特定の名前)をチェックしましょう。
地名
このメレには地名がひとつ出てきます。
Kohala
コハラ
ハワイ島北部の地域
固有名詞・人名
このメレには固有名詞がひとつ出てきます。
ʻĀpaʻapaʻa
アパアパア
ハワイ島コハラの風と雨の名前
動植物
このメレには植物の名前がひとつ出てきます。
be-still
ビー・スティル
黄色い花を咲かせるキョウチクトウの種類(yellow oleander)
このメレに紡がれているのは
「花の言葉」38語
「糸の言葉」16語
「花の言葉」と「糸の言葉」ってなに?
…と思った方は次の項目へ。
7.花の言葉と糸の言葉とは?
「ハワイの歌は言葉を紡いだレイ」だとハワイの人は言います。
メレの中には大きく分けて2種類の言葉があります。レイにたとえるなら、「花の言葉」と「糸の言葉」です。
「花の言葉」は、単体で意味を持って存在できる語。品詞でいうなら名詞、動詞、形容詞、副詞です。
「糸の言葉」は、歌詞を構成する文や句を作るために「花の言葉」をつなげる役割をする語です。品詞でいうなら前置詞、接続詞、冠詞などです。歌詞の構成要素としてあらゆる歌に繰り返し現れますが、その役割を知ってしまえばいちいち調べる必要はない言葉たちです。
フラソングのハワイ語は、言葉の種類を見分けることができると解読が簡単になります。
YouTubeでも語っていますので、ぜひ観てね。
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