この記事は、フラソングのハワイ語詞を自分で理解したい方向けです。解読のためのヒントが得られます。
1.ひとこと解説
♪アウヘア・ワレ・オエ・エ・ピアノ・アヒア〜ヒ♪
という歌い出しで、夕暮れのピアノと夜明け前のカフリ(陸貝)の優しい音色のことを伝える19世紀に作られたメレ。
メレの基本情報を確認していきましょう。
2.アーティストは?
ナ・パラパライがレコーディングしています。
そのほかジェノア・ケアヴェ&ジョン・K・アルメイダのレコーディングなどがあります。
Nā Palapalai
ナ・パラパライ
アルバム『Haʻa』(2012) に収録されています。
その他
アルバム『Hawaiian Keikis Dance the Hula』
3.歌詞
Piano Ahiahi
作者:Pālea KuluwaimakaʻAuhea wale ʻoe e piano ahiahi
Hoa aloalo o ke kulu aumoeHoʻolono i ka leo o ke kāhuli
Leo honehone o ka pili o ke aoʻO ʻoe a ʻo wau ka i ʻike iho
I ke aniani o ka moku NaukiloAia i ka luna o Māʻeliʻeli
Ka neneʻe a ka ua pōʻaihalaHaʻina ʻia mai ana ka puana
Hoa aloalo o ke kulu aumoeUa lohe i ka polinahe o ka mea
– Haʻa / Nā Palapalai
Kani honehone i ke kulu aumoe
最後のバースはKuana kuana Torres Kaheleによって加えられています。
4.作者は?
Pālea Kuluwaimaka
パレア・クルワイマカ
5.解読のポイントは?
解読の難易度
ピアノの音色からカフリの声、ナウキロ号の二人、そしてマエリエリを包む雨につながっていく描写を、どうとらえるかが解読の鍵になるメレですね。
言葉数:ボキャブラリーは31語とやや多めなので+0.5
言葉の難しさ:ハワイ語初級者には辞書が必要な、メレ頻出度が低めの言葉が少しあるので+0.5
補足情報:歌われている地名の場所はどこか、実際の景色はどんなか、時代背景・文化的知識を持つことで理解が深まるメレなので+1
ということで解読の難易度は3
さっそく解読に挑戦してみましょう。
まずはキーワードをチェック!
6.キーワードをチェックしよう
ではこのメレのキーワード(特定の名前)をチェックしましょう。
地名
このメレには地名がひとつ出てきます。
Māʻeliʻeli
マエリエリ
ハワイ島カウの地名
固有名詞・人名
このメレには固有名詞が二つ出てきます。
Naukilo
ナウキロ
【固有名詞】ノーチラス号
Pōʻaihala
ポアイハラ
【固有名詞】ハワイ島カウ、マエリエリの雨の名前(Pōʻaihaleとも)
動植物
このメレには動物がひとつ出てきます。
kāhuli
カフリ
【動物】陸貝
その他のキーワード
piano
ピアノ
ピアノ(英語が語源)
このメレに紡がれているのは
「花の言葉」31語
「糸の言葉」12語
「花の言葉」と「糸の言葉」ってなに?
…と思った方は次の項目へ。
7.花の言葉と糸の言葉とは?
「ハワイの歌は言葉を紡いだレイ」だとハワイの人は言います。
メレの中には大きく分けて2種類の言葉があります。レイにたとえるなら、「花の言葉」と「糸の言葉」です。
「花の言葉」は、単体で意味を持って存在できる語。品詞でいうなら名詞、動詞、形容詞、副詞です。
「糸の言葉」は、歌詞を構成する文や句を作るために「花の言葉」をつなげる役割をする語です。品詞でいうなら前置詞、接続詞、冠詞などです。歌詞の構成要素としてあらゆる歌に繰り返し現れますが、その役割を知ってしまえばいちいち調べる必要はない言葉たちです。
フラソングのハワイ語は、言葉の種類を見分けることができると解読が簡単になります。
YouTubeでも語っていますので、ぜひ観てね。
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