この記事は、フラソングのハワイ語詞を自分で理解したい方向けです。解読のためのヒントが得られます。
1.ひとこと解説
♪マキ〜・ア〜イラナ・ケ・アロ〜ハ〜・ラ〜♪
という歌い出しで、今はもうないかつてのワイキキの情景が親密な恋人たちの姿とともに描かれるメレ。
メレの基本情報を確認していきましょう。
2.アーティストは?
各年代のたくさんのアーティストにレコーディングされています。
Kulāiwi
クライヴィ
クライヴィのアルバム『Kulāiwi – Native Lands』(2021) に収録。
その他のアーティスト
- Gabby Pahinui
ギャビー・パヒヌイ - Genoa Keawe
ジェノア・ケアヴェ - Dennis Pavao
デニス・パヴァオ - The Brothers Cazimero
ブラザーズ・カジメロ - Amy Hānaialiʻi
エイミー・ハナイアリイ
など
3.歌詞
Makee ʻAilana
(作者:James ʻĪʻī)Makee ʻAilana ke aloha lā
ʻĀina i ka ehuehu o ke kaiʻElua, ʻekolu nō mākou
I ka ʻailana māhiehieʻO ka leo o ka wai kaʻu i aloha
I ka ʻī mai e anu kāuaInā ʻo iū me mī nei
Noho ʻoe i ka noho paipaiHaʻina ʻia mai ana ka puana
Kulāiwi のアルバム『Kulāiwi – Native Lands』より
Makee ʻAilana huʻe ka manaʻo
4.作者は?
James ʻĪʻī
ジェイムス・イイ
5.解読のポイントは?
解読の難易度
その昔に描いたリアルタイムの情景が、時を経て失われてしまった景色の記録になるという、メレの一例ですね。想像を掻き立てられます。
さりげなくセクシャルな内容であることについて、オンデマンド講座で語りました。
言葉数:ボキャブラリーは27語と普通なので+0
言葉の難しさ:ハワイ語初級でも親しみのある、メレ頻出度が高めの言葉が多いので+0
補足情報:行間に込められている感情を読み取ること、歌われているハワイの景色やキーワードの背景を知ることで理解が深まるタイプのメレなので+1。
ということで解読の難易度は2
さっそく解読に挑戦してみましょう。
まずはキーワードをチェック!
6.キーワードをチェックしよう
ではこのメレのキーワード(特定の名前)をチェックしましょう。
地名
このメレには地名がひとつ出てきます。
Makee ʻAilana
マキー・アイラナ
マキー島。現在のオアフ島ホノルル動物園入り口付近にかつてあった小島。
固有名詞・人名
このメレに固有名詞・人名は登場しません。
動植物
このメレに動植物は登場しません。
このメレに紡がれているのは
「花の言葉」27語
「糸の言葉」12語
「花の言葉」と「糸の言葉」ってなに?
…と思った方は次の項目へ。
7.花の言葉と糸の言葉とは?
「ハワイの歌は言葉を紡いだレイ」だとハワイの人は言います。
メレの中には大きく分けて2種類の言葉があります。レイにたとえるなら、「花の言葉」と「糸の言葉」です。
「花の言葉」は、単体で意味を持って存在できる語。品詞でいうなら名詞、動詞、形容詞、副詞です。
「糸の言葉」は、歌詞を構成する文や句を作るために「花の言葉」をつなげる役割をする語です。品詞でいうなら前置詞、接続詞、冠詞などです。歌詞の構成要素としてあらゆる歌に繰り返し現れますが、その役割を知ってしまえばいちいち調べる必要はない言葉たちです。
フラソングのハワイ語は、言葉の種類を見分けることができると解読が簡単になります。
YouTubeでも語っていますので、ぜひ観てね。
「独学ではむずかしい!」という方は、まずはオンライン講座で基本をざっくり学んでしまうのがオススメです。
なかなか日程が合わない方はオンデマンド講座でも学べます。